コラムトッププロや人気ゴルフエディターによる“斬新で大胆”な充実のコラム記事

6 「良かったら僕のゴルフカートを使いませんか?」

数年前にフロリダのペンサコーラでジュニアのゴルフトーナメントを開催したんだ。カートを運転してコースを移動していたら、ある1人の母親が息子のキャディーをしていて、彼のゴルフバッグを抱えていた。その中にはサンドイッチや飲み物が入っていて、クラブが滅茶苦茶な順番に入っていた。きっとゴルフのことを何も知らなかったんだろう。息子の方もプレーに苦しんでいてね。それで僕が話しかけて、「良かったら僕のゴルフカートを使いませんか?」と言ったら、「10ドルかかるから結構です。ランチ代にお金を全て使ってしまったので」と言われてね。「いえいえ、お金なんて要らないですよ。僕のカートをあなたに差し上げますから。息子さんのランチ、クラブを積めるし、もっと楽しくコースを回れますよ」と伝えて、彼女にカートの運転を教えた。それで自分用に違うカートを手配したんだ。大会が終わってから彼女が僕のところにきて、目に涙を浮かべていてね。息子さんのプレーはどうだったか聞いたら、「最低」と言って笑っていたよ。そしたらハグしてくれて「それでも最高の時間を息子と過ごせました」と言ってくれたものだから、僕も涙を流してしまって。それで決意したんだ。今より成功出来たら、彼女や、彼女の息子のような人達の為に出来ることをしよう、とね。

7 「オーガスタでのプレーオフ、あのショットは大変ではなかったよ」

常に言っていることだけれど、良いスイングが出来れば、ショットも決まる。周りの連中のような問題は抱えていないからね。自分の感覚を頼りにすればショットを打ち損じることはないよ。フェアウェイのど真ん中からでも完璧なライから曲がるショットは打てるだろ? 難しいライからでも僕はスイングスピードとハンド・アイ・コーディネーションがあるから打てる。だってプロだからね。だからオーガスタでのプレーオフでのセカンドショット(図を参照)は、周りが考えるよりも大変ではなかったんだよ。

8 あのときキャディは「お好きなようにどうぞ」と言って後ろに下がった

例の10番でのショットは木曜日に11番で決めたショットより全然イージーだった。11番ではボールを引っかけてね。ボールのところまで移動したら松の葉が凄くて、ボールが深いボウルに入った卵の様な状態だったんだ。9番アイアンしか持っていなかったし、グリーン手前の池越えが難しい位置にいたから、テディー(キャディーのテッド・スコット)に「俺がフックが上手いのを知っているだろ」と言ったら、その考えには賛同してくれなくてね。深呼吸して、「お好きなようにどうぞ」と言って後ろに下がった。それで強引にトライしたらグリーン手前にボールが落ちた。11番のショットに比べたら、10番でのライなんて何てことなかったよ。
あのショットは残り100ヤードくらいのもので、たいていの場合、ギャラリーはトラブルに行ったボールの周りに集まってくるけれど、あの時は群衆が馬の蹄鉄のような形になっていてね。谷間部分がグリーン方向にあったから、いける予感があった。それにテディーが、僕なら何かをやってのけられる時にくれるサインを出してきたんだ。僕なら打てるようなシチュエーションでは親指を上げるか、頷くサインを出してくれるし、無理なら頭を左右に振る。いずれにしてもどちらかのサインが欲しい瞬間だった。それだけで不安が和らぐから。ボール前でサプライズは必要ない。

9 優れた選手というのは、自分でいけると思ったショットを全力で成功させる

多くの連中が10番でのショットについて質問してくるよ。薄い当たりだったり、フライヤーになっていたら、あるいはフックしなかったら、どうなっていたか?ってね。それは自分のケースでは起こらなかったわけで、優れた選手というのは、自分でいけると思ったショットを全力で成功させようとするもの。悪い結果になるなんて想像もしていないから。常にポジティブに考えることが大事。彼らは選手達がトラブルを抱えれば良いと思っているんだよ。
ライが悪ければテディーにグリーンまで運べるかを聞く。彼は元々ミニツアーで活躍した選手だから。彼が寄せられると言えば、トライする。僕の方がパワーがあるからね。
僕が苦手としているのは、砂がやわらかいタイプのフェアウェイバンカー。スピードの乗ったスイングでボールをクリーンに捕えられるけれど、ボールの底の部分が砂に埋もれていくんだ。それでスピードが遅くなる。強く打った感覚はあるけれど、実際はそうではない。予測不能なシチュエーションだよ。

10 ここ数年間悩まされているパニック発作

ここ数年間悩まされているパニック発作は深刻だった。何と説明すれば良いのかわからないけれど、人生で最も不安になるのは医療系の問題。些細なことであっても、問題が起こると気が動転してしまう。パニック発作になってから、心臓に異常があると思って病院に行ったんだ。ドクターの診断では何も問題が無くてね。「何も問題が無いなら、何故心臓がおかしくなるんですか?」と聞くと「ただ心拍数が増えるだけです。心配しなくて結構ですよ」とだけ言われた。それから時間が経っても治らないから、また病院に行ったんだ。検査を受けたら酸の逆流と診断された。食事内容を見直せともね。それで一度は改善したんだけれど、また異常を感じるようになったんだ。今回はドクターも「検査の結果、あなたの身体には何の異常もありません。神経も、血圧も、心電図も良好。自宅に戻ってください」と言われた。それでも何か気になることがあると不安になるね。原因は常に違うことなんだけれど、そういう些細なことと格闘しているよ。時には眠れなくもなる。トレーナーが言うには、僕は自分の身体に超センシティブらしい。筋肉のちょっとした張りとかにね。だから、実際にはないことでも、僕は不安になったり、神経質になったりする性格のようだね。自分で認め辛くてね。

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