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ボルボ「XC90」フルモデルチェンジし登場

ボルボ「XC90」

GLC日本導入とタイミングをほぼ同じくして、ボルボ「XC90」もモデルチェンジした。初代XC90は、ボルボが2002年に同社初のSUVとして発売したフルサイズのSUVで、仕様変更を繰り返しながら、今回モデルチェンジして2代目が登場するまで、足かけ13年間にわたって販売され続けたロングセラーだ。ヤマハ製のV8エンジンを横置きして搭載したモデルをラインナップしていた時期もある。よく回るいいエンジンだった。

2代目には、ボルボが「SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)」と呼ぶ新しいプラットフォーム(車台)が用いられた。スケーラブルの名の通り、このプラットフォームからさまざまなサイズのクルマを生みだすことができ、まもなく登場するS90(S80の後継セダン)、V90(V70の後継ワゴン)のみならず、何年か先に登場するであろう次期型S60、V60、XC60あたりにも活用される。つまりこのプラットフォームの出来栄えがこの先10年以上のボルボ全体の出来栄えを左右するわけで、その意味でXC90の出来栄えは注目に値する。
見た目が大きく変わった。フロントグリルに例の斜め線とボルボのエンブレムがなければボルボだとわからないほどだ。ヘッドランプユニットが「T」の字を寝かせたようなパーツで上下に2分割されている。このパーツは「トールハンマー」と名付けられている。トールとは北欧の神話に登場する雷神が持つ武器だそう。このモチーフはほぼそのままS90、V90にも採用されている。うねった形状のリアコンビランプは従来のボルボを想起させる数少ない部分だ。全体としてはオーソドックスながら美しいボディラインが描かれる。

インテリアも大きく変わった。目を引くのはセンターパネルに鎮座する縦長の12.3インチモニターだ。カーナビ、オーディオ、それに車両設定など、主要な操作のほとんどをこのモニターをタッチして操作するのだが、ユニークなのは、タッチパネルの方式として多い静電方式ではなく赤外線方式を採用しているということ。このため、種類を問わず手袋をしたまま操作することができる。
その昔、ボルボは寒い北欧生まれのクルマらしく、車内の各スイッチが手袋をしたままでも操作できるよう、大きく、そして間隔を開けて設置されていた。赤外線方式のタッチパネル採用は、デジタル技術によるコンセプトの継承といえる。ボルボユーザーはこういうのが嫌いじゃないはずだ。AppleのiPadのようにモニターを縦や横にスワイプ操作することでさまざまな機能を呼び出すことができ、初めてでも直感的に操作することができた。

ボルボは現在DRIVE-Eという新しいパワートレーン戦略を構築中。ざっくり言えば、ガソリンもディーゼルもすべて直列4気筒以下、2リッター以下のエンジンしか使わないという戦略だ。大きいクルマを動かすのにパワーが必要なのであれば、過給器を装着したりバッテリー+電気モーターを組み合わせてハイブリッド化するなどして対応する。海外にはディーゼルエンジン仕様もあるが、日本仕様のXC90はすべて2リッターのガソリンエンジンで、ターボ仕様、ターボ+スーパーチャージャー仕様、ターボ+スーパーチャージャー+電気モーターのプラグイン・ハイブリッド仕様の3種類がラインナップされる。
ターボ+スーパーチャージャー仕様に試乗した。さすがはツインチャージャーだけあって、2リッターエンジンにもかかわらず、最高出力320ps/5700rpm、最大トルク40.8kgm/2200-5400rpmと高スペックを誇る。8速ATとの組み合わせで、駆動方式はもちろん4WD。JC08モードは11.7km/Lにとどまる。

実際に乗ったらこれがパワフルというほかなく、用心深くスピードメーターをチェックしていないと、さほど深くアクセルペダルを踏んでいるつもりがなくてもどんどんスピードが上がっていく。ただし音と振動はそれなりに発生し、フィーリングに限っていえば先代が搭載していた直6エンジンほど上質ではない。試乗車にはオプションのエアサスが装着されていた。高速巡航中もコーナリング中も安定した姿勢を保ってくれるのだが、乗り心地は少々硬め。路面の凹凸をそのまま乗員に伝えすぎるきらいがあった。
ボルボといえば安全にひときわ熱心なブランドとして昔から有名だ。当然XC90にも、歩行者や自転車も検知可能な衝突回避・被害軽減フルオートブレーキをはじめ、他ブランドの安全自慢のクルマが搭載する機能は総じて備わっているほか、新しく交差点での右折時に対向してくる直進車と衝突の危険性が高まった際に自動的にブレーキがかかるインターセクションサポートが備わったことで、ロングドライブを強いられるゴルファーにとっては嬉しい装備といえる。この安全性だけでもこのクルマに乗る価値は十分にある。また、フルサイズSUVだけあって、3列目を格納して5人乗車の状態にすると広大なラゲッジスペースが出現する。左右のえぐれも十分で、キャディバッグを積むのに向いている。荷物が少ない場合にあちこち転がらないように、フロアの一部分を起こせるようになっているので、一泊二日や二泊三日のゴルフ旅行も楽しめるサイズ感に思える。

ボルボ XC90 T6 AWD R-Design
8,790,000円(税込)

ボディサイズ|全長4,950 ×全幅1,960×全高1,775mm ホイールベース| 2,985mm
エンジン|DOHC直列4気筒インタークーラー付ターボチャージャー 排気量|1,968cc

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