ライフスタイルプロ選手やタレントインタビューやさまざまなゴルファーの情熱あふれるエピソード

ライフスタイル : 2015/07/23
なぜ、PGAツアーが人気か?その秘密は選手や運営のホスピタリティにあった
PGAツアーの人気が年々高まっている理由には、単にJ.スピースやR.ファウラーなどの個性豊かな若手選手の台頭もさることながら、実はそれだけではないという気がする。選手や大会運営、観戦を楽しむための様々なグッズ、スポンサードする企業のホスピタリティなど、現地でしか把握できないPGAツアー裏の顔を探ってみた。
衰えることのないPGAツアーの人気者
P・ミケルソンは、PGAツアーの英雄A・パーマ-から学んだと言うスポンサーやファンとの接し方をプロデビュー当時から実践している。パーマーの哲学は「ファンと接するチャンスの一瞬を見逃すな!」ということ。サインをするときでもアイコンタクト(視線を合わせる)を忘れずに、「どこから来たんですか?」と、一言声をかけるなど、ファンが親近感を持つ事が出来る様に今でも実施している。そんなP・ミケルソンのファンに対する感謝の気持ちを忘れないプレーや行動が、人気が向上し続ける要因なのかも知れない。
目線を合わせること、和む空気感を作り出す
G・マックことグレーム・マクドウェルはプロアマ競技において「礼儀正しくかしこまった様な堅苦しい感じではなく、できるだけ同じ目線でゴルフの事を語り、和む空気感を作り出す様に心がけている」1番ティグラウンドで会った時は初対面なのに5時間後のプロアマ競技終了後には、以前からの親しい友人のような、名字ではなくファーストネームや親しい友人だけが呼ぶようなニックネームを覚え、時間が許す限り 19番ホールのバーまで一緒に行きプロアマスポンサーとゴルフ談義をするケースが多いと言う。気さくな雰囲気でスポンサーまでもファンにしてしまうほどの魅力が彼の持ち味ではないだろうか。
ツイッターやインスタグラムなどのSNSを武器に人気上昇中
独特の風貌を更に誇張する様なキャップがトレードマークのR・ファウラーは、ジュニアゴルファーやそのお母様方に人気が高い。ツイッターやインスタグラムなどのSNSを頻繁に使い、若い世代を中心に「親しい友人感やカッコイイ感」を醸し出している。ツアー会場では、待ち受けるファンのサインに全て応じる事が出来ない時は「これから練習があるからみんなにサインできないけど今日は会場に来てくれてありがとう」とファンに語りかけるなど、誠実な眼差しでファンに語りかけるシーンを多く見かける。そんな彼のファンに対するホスピタリティこそが人気の秘密ではないだろうか。
総合的に愛される選手になっていくことには間違いない
2013年からPGAツアーでプレーするようになった松山プロも同世代の人気選手と一緒にプレーする機会も多くなり、ファンとの交流の様子をいろいろ観察しながら「ファンとプロが繋がる空気感」を試している。松山選手が最初にアメリカで試合経験したのはマスターズや全米オープンなどのメジャー競技で、大会前日プロアマ競技はなく、ファンとの交流も少ない真剣勝負の世界。通常のPGAツアースポンサー競技はプロアマ競技や地域ファンとの密着要素が高い興業的な面があり、メジャー競技とは異なることが多い。しかし、昨年ジャック・ニクラスがホストを務めるメモリアルトーナメントという大会で優勝し、トーナメント優勝者として試合終了後の大会関係者やボランティア方々と接する機会あり、またニクラスの練習クリニックにも招待されて自らのロングアイアンショットを披露するなど単にツアープロの仕事は72ホールの競技だけではないということも肌で感じたはず。 2013年秋からは、正式にPGAツアーメンバーになりツアーの一員としてすっかり溶け込んでいる松山プロだが数年もすれば、言葉はもちろんファンやプロアマ参加者、大会関係者の配慮なども学んでいきいろいろな面でもっと総合的に愛される選手になっていくことには間違いない。
次のページでは、PGAツアーのファンが観戦をより楽しめる運営を紹介します。