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料理用スプレーで簡単に飛距離を伸ばす!? マイク・スタチュラ

YOU DON’T HAVE TO BE AN ATHLETE TO SMASH IT

昔からある方法を使えばもっとすごい能力を手に入れられるじゃないか!

腕立て伏せ? お望みならどうぞ。柔軟体操? なぜそんな面倒なことを? ゴルフにアスリート魂が流れ込んできたことは大歓迎だし、ビーチボールの上に立ってバランスを取っていられるダスティン・ジョンソンの能力にももちろん感激だ。
しかし、昔からある方法を使えばもっとすごい能力を手に入れられるじゃないか。そう、インチキで。あるいは、我々の御用達の科学者が好むように、流体潤滑剤を使うか。何のことかというと、外的な素材、具体的には食用油のスプレーをドライバーのフェイスに吹きつけて、パフォーマンスを上げるという話だ。
最近、リー・トレビノがゴルフチャンネルでのデビッド・フェハティとの対談中に冗談で言っていたのだが、テキサスで彼が出場した高額賞金の試合にはほとんどルールがなかったので、選手はみなタオルにワセリンを塗ったものを持ち込み、インパクトエリアに塗りつけていたのだそうだ。これはタイタニック・トンプソン(ギャンブラー)の時代から知られていて、クラブフェースを滑らかにすることによって、打ち出し角を上げてスピン量を減らし、飛距離と方向性を改善していたという。その威力があまりにすごかったため、1968年にはゴルフ規則に「いかなるときも、クラブフェースに外的な素材を加えてはならない」という規定が加えられた。
我々は、その規定が本当に必要なのか、そして、ゴルフのルールをもっと緩くしようという人々が主張するように.. クッキングスプレーをドライバーに吹きつければゲームがもっと楽しくなるのか、それを知りたいと考えた。そこで我らが科学者たちが、本当にすごい効果があることを示す数々の証拠を見つけてきたのだ。

平均で9.26ヤード飛距離が伸びた!

ミシシッピ州立大学ゴルフ研究室において航空宇宙工学のトーマス・レイシー教授が行っ
たテストでは、ドライバーのフェースに潤滑剤を塗ったところ、ショットの打ち出し角が27%上がり、スピン量は44%下がった。それにより、フェースに何もしていないドライバーよりも平均で9.26ヤード飛距離が伸びた。
「どのゴルファーでも、食用油やワセリンを表面に塗った場合に、最も高い平均打ち出し角と最も低い平均スピン量、最も長い平均飛距離が見られた」と、本誌技術委員会のメンバーでもあるレイシー教授は語っている。
第2段階として、屋外でテストを行ってみても似たような結果であったが、ひとつだけ補足すべきことがある。オイルを塗ったフェイスだと、スピンが少なすぎることがあったのだ。レイシー教授はこう語る。「最もスイングスピードが速いゴルファーは、クッキングスプレーを使って大きなメリットを得られたが、他のゴルファーの場合、その中にはティーチングプロも何人かいたのだが、スピン量の減少がある一定のポイントを超えると飛距離が落ちてきた。スピン量が減少すると左右のばらつきがものすごく大きくなって、ときにはヨロヨロした飛び方になってしまうこともあった」。そして、潤滑剤をごく薄く塗れ
ばスピン量が最大30%減少し、最もよいパフォーマンスを得られることがわかったと、レイシー教授は言っている。教授によれば、日焼け止めを含むオイルベースのトリートメント剤の多くが、望ましい効果を生むかもしれないそうだ。
スピン量を減らすこの効果を科学者たちが見たら、「摩擦係数」と「角運動量」について
語り始めることだろう。一方ゴルファーは、単純に「飛ぶぞ!」と喜ぶはずだ。

スピンを少なくすることは真っ直ぐ飛ばすことを意味する

「多くの場合は、少ないスピンでボールを高くの飛距離が伸びることになります」と、キャロウェイゴルフの製品性能統括を担当するマット・カケットは語る。「ラフからアイアンでフライヤーを打ってしまうのに似ています」。
ボール初速が充分でない場合、スピン量が少ないと問題が起きることがある。しかし、ほとんどのゴルファーは、ティーショットのときにスピンをかけすぎている(スライスやフック)ため、スピンを少なくすることは、遠くへ飛ばすだけでなく、真っ直ぐ飛ばすことを意味する。たとえば、遅いヘッドスピードでコンピュータでシミュレーションすると、似たようなショットでも距離のゲインは小さかった。しかし、スライスとフックは
約30%センターラインに近づく傾向が見られた。元物理学者で本誌技術委員会のメンバ
ーでもあるジョン・アックス氏は、ボールとクラブの相互作用について研究した結果、ドライバーに塗るのに最適なのは、大きな摩擦のなかで使用するために作られたものであると考えているそうだ。

ゴルフの高潔に対する冒涜でもある

「流体潤滑剤やハイドロプレーニングに目が行きがちですが」と、つるつるしたクラブフェースをボールが上に滑っていくところを示しながらアックス氏は語る。「私なら雑貨店ではなくカー用品店へ行きますね。高性能モーターオイルは、非常によくできた流体潤滑剤ですよ」。
これで明らかになった。ここで述べていたことはルール違反で、しかも不名誉なことなのだ。おまけに、自然との戦いであり、生来持つ本当の能力との永遠の戦いでもあるゴルフの高潔に対する冒涜でもあるのだ。しかし、潤滑剤で飛距離は伸びる! ダスティン・ジョンソンがビーチボールの上で何をやろうと、潤滑剤を使ったほうがずっと楽しい。

滑りやすい坂では……

スイングスピードの速いゴルファーを使ってテストしてみたところ、摩擦が小さいほど遠くへ飛ぶということが明らかになった。クッキングスプレーやワセリンをドライバーのフェースに塗ることで、ボールのスピン量は1/3になり、打ち出し角は20%以上も高くなって、その結果16ヤードも遠くへ飛んだのだ。

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